映画『怒り』の原作者:吉田修一書籍をAmazonで集めてみました。
(C)2016 映画「怒り」製作委員会
『怒り』原作
若い夫婦が自宅で惨殺され、現場には「怒」という血文字が残されていた。犯人は山神一也、二十七歳と判明するが、その行方は杳として知れず捜査は難航していた。そして事件から一年後の夏―。房総の港町で働く槇洋平・愛子親子、大手企業に勤めるゲイの藤田優馬、沖縄の離島で母と暮らす小宮山泉の前に、身元不詳の三人の男が現れた。
関連書籍
小説怒りと映画怒り - 吉田修一の世界
山神とは一体、どんな人物だったのか? 残された謎に迫る。
他に、映画『悪人』『怒り』に出演した俳優・妻夫木聡氏と吉田修一氏の特別対談「祐一と優馬を繋ぐ線」、李相日監督インタビュー「吉田作品の魅力」、映画『怒り』ロケ地訪問記、吉田修一全作品解説などを収録。
サウンドトラック
担当するのは、世界の坂本龍一。主題曲にはあの2CELLOSが参加!
その他吉田修一関連
吉田/修一
1968年生まれ。高校まで長崎で過ごし上京。法政大学経営学部卒業。97年、「最後の息子」で第84回文學界新人賞を受賞。同作が芥川賞候補作となる。その後も「破片」「グリンピース」「Water」「突風」等の作品を次々と発表。2002年、『パレード』で第15回山本周五郎賞、「パーク・ライフ」で第127回芥川賞を受賞
橋を渡る
ビール会社の営業課長、明良。部下からも友人からも信頼される彼の家に、謎めいた贈り物が?都議会議員の夫と息子を愛する篤子。思いがけず夫や、ママ友の秘密を知ってしまう。TV局の報道ディレクター、謙一郎。香港の雨傘革命や生殖医療研究を取材する。結婚を控えたある日…2014年の東京で暮らす3人の悩み、ためらい。果たして、あの選択でよかったのか―
作家と一日 (翼の王国books)
吉田修一さんって、どんな人なんだろう? そんな読者の謎に迫る、初のエッセイ集です。ANAグループ機内誌『翼の王国』の人気連載「空の冒険」から、映画『パレード』の舞台化秘話を含む全24篇を収録!
路
台湾に日本の新幹線が走る。商社の台湾支局に勤める春香と日本で働く建築家・人豪の巡り逢い、台湾で生まれ戦後引き揚げた老人の後悔、「今」を謳歌する台湾人青年の日常…。新幹線事業を背景に、日台の人々の国を越え時間を越えて繋がる想いを色鮮やかに描く。台湾でも大きな話題を呼び人気を博した著者渾身の感動傑作。
森は知っている
自分以外の人間は誰も信じるな―子供の頃からそう言われ続けて育てられた。しかし、その言葉には、まだ逃げ道がある。たった一人、自分だけは信じていいのだ。ささやかでも確かな“希望”を明日へと繋ぐ傑作長篇!
太陽は動かない
油田開発利権争いの渦中で起きた射殺事件。産業スパイ組織AN通信の鷹野一彦は、部下の田岡とその背後関係を探っていた。目的は機密情報を入手し高値で売り飛ばすこと。商売敵のデイビッドと謎の美女AYAKOが暗躍し、ウイグル過激派による爆破計画の噂もあるなか、田岡が何者かに拉致された。息詰まる情報戦の末に、巨万の富を得るのは誰か?産業スパイ“鷹野一彦”シリーズ第1弾!
愛に乱暴
これは私の、私たちの愛のはずだった―本当に騙したのは、妻か?夫か?やがて、読者も騙される狂乱の純愛。“家庭”にある闇奥。“独り”でいる孤絶。デビュー以来一貫して、「ひとが誰かと繋がること」を突き詰めてきた吉田修一が、かつてない強度で描く女の業火。
空の冒険
失業してつらい時に胸に浮かんだ憧れの人。7年越しの恋人から急に別れを告げられ、訪れた場所は……。人生の一場面を鮮やかに切り取った短編12編と、様々な国をめぐった11編のエッセイ。
横道世之介
大学進学のため長崎から上京した横道世之介18歳。愛すべき押しの弱さと隠された芯の強さで、様々な出会いと笑いを引き寄せる。友の結婚に出産、学園祭のサンバ行進、お嬢様との恋愛、カメラとの出会い…。誰の人生にも温かな光を灯す、青春小説の金字塔。第7回本屋大賞第3位に選ばれた、柴田錬三郎賞受賞作。
キャンセルされた街の案内
新人社員くんの何気ない仕草が不思議に気になる、先輩女子今井さんの心の揺れ動き(「日々の春」)。同棲女性に軽んじられながら、連れ子の守りを楕性で続ける工員青年に降った小さな出来事(「乳歯」)。故郷・長崎から転がり込んだ無職の兄が弟の心に蘇らせる、うち捨てられた離島の光景(表題作)など―、流れては消える人生の一瞬を鮮やかに切りとった、10の忘れられない物語。
あの空の下で
旅情を誘う短編とエッセイの詰め合わせ
飛行機に乗るたび願い事をする理由。自転車を盗まれた最悪な日の出会い…懐かしく胸を締めつける12の短編と、東南アジアから北欧まで、6つの都市をめぐるエッセイを収録。旅情あふれる作品集。
静かな爆弾
テレビ局に勤める早川俊平はある日公園で耳の不自由な女性と出会う。音のない世界で暮らす彼女に恋をする俊平だが。「君を守りたいなんて、傲慢なことを思っているわけでもない」「君の苦しみを理解できるとも思えない」「でも」「何もできないかもしれないけど」「そばにいてほしい」。静けさと恋しさとが心をゆさぶる傑作長編。
さよなら渓谷
緑豊かな桂川渓谷で起こった、幼児殺害事件。実母の立花里美が容疑者に浮かぶや、全国の好奇の視線が、人気ない市営住宅に注がれた。そんな中、現場取材を続ける週刊誌記者の渡辺は、里美の隣家に妻とふたりで暮らす尾崎俊介が、ある重大事件に関与した事実をつかむ。そして、悲劇は新たな闇へと開かれた。呪わしい過去が結んだ男女の罪と償いを通して、極限の愛を問う渾身の長編。
悪人
九州地方に珍しく雪が降った夜、土木作業員の清水祐一は、携帯サイトで知り合った女性を殺害してしまう。母親に捨てられ、幼くして祖父母に引き取られた。ヘルス嬢を真剣に好きになり、祖父母の手伝いに明け暮れる日々。そんな彼を殺人に走らせたものとは、一体何か―。
初恋温泉
温泉を訪れた、男女5組の恋物語
離婚話中の夫婦、不倫を重ねる元同級生、初めて外泊する高校生カップル――温泉という日常から離れた場所で気づく、本当の気持ち。せつなく、あたたかく、ほろ苦い、傑作恋愛小説集。
女たちは二度遊ぶ
何もしない女、だらしない女、気前のいい女、よく泣く女……甘く、ときには苦く哀しい女たち。実力派の著者が、鋭く繊細な視点で11人の女たちを描く。
元職員 (100周年書き下ろし)
栃木県の公社職員・片桐は、タイのバンコクを訪れる。そこで武志という若い男に出会い、ミントと名乗る美しい娼婦を紹介される。ある秘密を抱えた男がバンコクの夜に見たものとは。
ひなた
新堂レイは、誰もが知っているブランド、Hの広報に就職したばかりの新卒。昨年、元同級生の大路尚純と偶然再会して付き合い始めた。尚純は一浪でまだ学生、文京区小日向の実家に家族と暮らしている。その実家に兄浩一と兄嫁の桂子が引っ越してくるという。兄嫁はファッション誌の副編集長だ。浩一には離婚しそうな友人、田辺がいる。田辺はいつも日曜の午後浩一に電話をかけてきては浩一を連れ出していく…。
あなたと、どこかへ。
恋人と、妻と、兄弟と、家族と、あるいはひとりで…さあ、ドライブに出かけよう。かつてあった愛を探しに、いまここにある愛を確かめに。ここではない、どこかへ。あなたと、ふたりで。8人の短篇の名手が描く、8つの愛の情景。“クルマで出かける場面を用意すること”だけを約束事に8人8様の個性豊かな短篇アンソロジー。
春、バーニーズで
妻と幼い息子を連れた筒井は、むかし一緒に暮らしていたその人と、偶然バーニーズで再会する。懐かしいその人は、まだ学生らしき若い男の服を選んでいた。日常のふとしたときに流れ出す、選ばなかったもうひとつの時間。デビュー作「最後の息子」の主人公のその後が、精緻な文章で綴られる連作短篇集。
ランドマーク
恐ろしい速度で変化してゆく街の風景を、二人の男たちの視点で見つめ、描いた作品です。舞台は埼玉県「大宮」、そこに建設中の螺旋の高層ビルを、設計士と現場作業員がそれぞれの角度から見上げながら物語が動いていきます。ある風景の中に二人の男が立っているのではなく、二人の男が見ている別々の風景が、読後、重なり、たった一つの風景になっていればと思います。
長崎乱楽坂
風呂上りの火照った肌に鮮やかな刺青を躍らせた猛々しい男たちが、下穿き一つで集い、日々酒盛りに明け暮れる三村の家。人面獣心の荒くれどもの棲む大家族に育った幼い駿は、ある日、若い衆が女たちを連れ込んでは淫蕩にふける古びた離れの家の一隅に、幽霊がいるのに気づくのだった。湾の見える町に根を下ろす、昭和後期の地方侠家の栄光と没落のなかに、繊細な心の成長を追う力作長編。
東京湾景
「愛してないから、こんなに自由になれるの」「それでも、お前と一緒にいたかったんだよ」。品川埠頭の倉庫街で暮らし働く亮介が、携帯サイトの「涼子」と初めて出会った25歳の誕生日。嘘と隠し事で仕掛けあう互いのゲームの目論見は、突然に押し寄せた愛おしさにかき消え、二人は運命の恋に翻弄される。東京湾岸を恋人たちの聖地に変えた、最高にリアルでせつないラブストーリー。
日曜日たち
別々に東京で生きる5人を結ぶ「日曜日」
ありふれた「日曜日」。だが、5人の若者にとっては、特別な日曜日だった。都会の喧騒と鬱屈した毎日のなかで、疲れながら、もがきながらも生きていく男女の姿を描いた5つのストーリー。そしてそれぞれの過去をつなぐ不思議な小学生の兄弟。ふたりに秘められた真実とは。絡みあい交錯しあう、連作短編集の傑作。
パーク・ライフ
公園にひとりで座っていると、あなたには何が見えますか?スターバックスのコーヒーを片手に、春風に乱れる髪を押さえていたのは、地下鉄でぼくが話しかけてしまった女だった。なんとなく見えていた景色がせつないほどリアルに動きはじめる。日比谷公園を舞台に、男と女の微妙な距離感を描き、芥川賞を受賞した傑作小説。
パレード
都内の2LDKに暮らす男女四人の若者達。本音を明かさず、“本当の自分”を装うことで優しく怠惰に続く共同生活。そこに男娼をするサトルが加わり、徐々に小さな波紋が広がり始め……。
熱帯魚
大工の大輔は子連れの美女、真実と同棲し、結婚を目指すのだが、そこに毎日熱帯魚ばかり見て過ごす引きこもり気味の義理の弟・光男までが加わることに。不思議な共同生活のなかで、ふたりの間には微妙な温度差が生じて…。ひりひりする恋を描く、とびっきりクールな青春小説。表題作の他「グリンピース」「突風」の二篇収録。
最後の息子
爽快感200%、とってもキュートな青春小説!!
オカマと同棲して気楽な日々を過ごす「ぼく」のビデオ日記に残された映像とは……。とてもキュートな青春小説。文學界新人賞受賞作